水道水の有害物質

近年の環境汚染により、水道水の水源もかなり汚染が広がっています。
そのため、水道水の中には浄化しきれず残ってしまう有害物質も含まれています。
水道水には農薬、鉛、トリハロメタン、アスベスト、ホルムアルデヒドなどの有害物質が含まれていると言われており、これらは人体に悪影響を与える物質です。
農薬は、水道水に基準値以上が含まれている場合は供給できないとされていますが、日本はその基準が他国に比べて低いのが現状です。
アメリカでは農薬類だけで29種類規定されていますが、日本では15種類しか規定されていません。
なおかつ、同じ物質に対する基準もアメリカで許されている基準の3倍の量が認められており、安全性がかなり疑問視されています。
農薬が人体に及ぼす影響は、手足のしびれ、神経麻痺、突然変異原性、発ガン性などがあげられます。
鉛は水道管が鉛管であることが原因で水道水に含まれてしまう有害物質です。
1987年には鉛の使用が禁止されていますが、未だに国が管理する水道管の20%は鉛管であるといわれています。
また、個人の敷地内に引かれた水道管まで含めると相当な量の鉛管が残っていると考えられ、その取り替えがなかなか進んでいないのが現状です。
鉛が人体へ与える影響は、知能低下、神経障害、消化管障害、疲労感、不眠、頭痛、関節痛、便秘、脳炎、痴呆、腎臓障害なと、大変広範囲に悪影響を及ぼす有害物質です。
トリハロメタンは塩素と水道水に残留している有機物が結合する際に生まれる物質で、消毒副生成物と言われるものです。
クロロホルム、ジブロモクロロメタン、ブロモジクロロメタン、ブロモホルムの4種類を総称して「総トリハロメタン」といいます。
この4種類には肝毒性があるほか、クロロホルムとブロモホルムには発がん性もあり、ジブロモクロロメタンとブロモジクロロメタンは突然変異(催奇形性)を誘発することがわかっています。
アスベストは水道管の強度を上げるために使用されていた物ですが、アスベストの発ガン性が知られるようになり、1998年には全面使用禁止、製造中止となりました。
しかし、いまだに国内の水道管の20%はアスベストセメント管であるという状況です。
ホルムアルデヒドは水道水をオゾン処理する過程で生じる副生成物です。
オゾン浄水システムは高度な技術ですが、オゾン自体に呼吸器系毒性や発ガン性があることが確認されており、人体への影響としては非常に高い発ガン性、変異原性、催奇形性、神経毒性などがあげられます。
このように、水道水には有害物質が多く含まれていることがわかり、健康を第一に考えて水道水を飲まず、ミネラルウォーターや浄水器を取り入れる人が増えています。